MOUNTAINEERING

山岳

ホーム 山岳 安全登山を目指して

安全登山を目指して

上の画像をクリックにて「冬山登山の警告文」関係書類をPDFのダウンロードでご覧頂けます。

万全の備えに

 山から遭難事故を減らそう!! 『ストップ・ザ・1000』キャンペーン

警察庁発表の山岳遭難事故データによると、2024(令和5)年度山岳遭難の発生件数は3,126件(前年対比+111件)、遭難者総数3,568人(前年対比+62人)、死者・行方不明者335人、負傷者1,400人、無事救出1,833人で、過去「過去10年間の山岳遭難発生状況をみると、増加基調で推移していたのが、令
和元年から2年連続で減少したものの、令和3年以降は増加に転じ、昨年に引き続き統計の残る昭和36年以降最多となった。」

事故の特徴として、目的・態様別では遭難者3,568人となり、目的別にみると、登山(ハイキング、スキー登山、沢登り、岩登りを含む。)が77.4%と最も多く、態様別にみると、道迷いが33.7%と最も多く、次いで滑落17.3%、転倒が16.9%を占めている。

次のアイコンをクリックにて、このホームページ内の山岳事故防止キャンペーンサイトへリンクします。

 登山は自然の中で行われる幅広いスポーツで体力や能力に応じて多様に楽しむことが出来る発展性のあるスポーツです。自然の中で行われるということが、その魅力を高めている反面、危険性も持ち合わせたスポーツとなっています。JMSCAの主な遭難対策活動は山岳遭難の予防とレスキュー技術の普及と啓発です。遭難事故防止への対応は、近年の中高年登山者の事故増加もあり特に力を注いでいます。遭難事故防止には遭難事故のデータや資料を収集して積極的に活用し、より具体的な対策が導かれるよう進める必要があります。


 現在、警察庁の山岳遭難データと山岳遭難を専門とする研究者の協力を得て提供されたレポートなどを機会あるたびに各都道府県岳連や全国山岳遭難対策協議会関連の各協議会へ配布し、事故防止の対策や企画に少しでも生かされるように取組んでおります。また文部科学省と共催で安全登山指導者講習会を開催し、安全登山の指導とレスキュー技術の普及を図っている他、各都道府県岳連と協力し、レスキュー技術の普及と指導者の養成のために山岳レスキュー講習会を開催しております。
 また他の団体とも情報交換や共通テーマの問題解決の為に交流を促進しており、を設置し中高年登山者向けの安全登山シンポジウムの開催、冬・春の入山調査、雪崩研究、ビーコンの普及などに取組んでいます。
どんな荒海でも優秀な船長の下では難破しない、と言われます。同様に、登山でも優れたリーダーの下では遭難を回避できます。JMSCAでは、本年度より身近なリーダーを養成する「夏山リーダー養成講習会」を全国で展開し、減遭難に積極的に取り組んでいます。

「減遭難」という用語は、「防災」の世界で、災害を完全に防ぐ事は難しいため、少しでも被災程度を減らす「減災」活動の考え方を参考に、山岳遭難も、警察庁の統計から過去10年間では増加傾向にあることから、事故をゼロにする「遭難防止」は難しく、事故数を少しでも減らす運動を「減遭難」としたものです。